システム開発プロジェクトを円滑に進めるにはキーマンを抑える
システム開発プロジェクトには、大抵キーマンがいます。
キーマンとは、プロジェクトを円滑に遂行していく上での重要人物というような意味ですが、実際に出会うキーマンの種類はプロジェクトにより様々です。
ここではキーマンの種類とその特徴などを簡単に説明していきます。
- 業務知識が豊富で要件定義から仕様確定までこなす業務知識型キーマン
- 予算権限や承認権限を握り、色々とプロジェクトに口を出す管理者型キーマン
- 不平・不満ばかり口にしてプロジェクトを停滞させる困ったキーマン
業務知識が豊富で要件定義から仕様確定までこなす業務知識型キーマン
通常このタイプのキーマンは自分の担当領域だけ詳しい場合が多いですが、業務全体を把握している人がいるプロジェクトは大変恵まれています。
何か要件定義や仕様で曖昧な部分があるときに相談すると、豊富な業務知識で色々とサポートしてもらえるので、できるだけ早い段階で円満にコミュニケーションして仲良くなっておくよう心がけましょう。
仕事で「仲良く」ということに心理的抵抗を示すシステムエンジニアもたまにいますが、可能であるなら仲良くなっておいた方が、お互い遠慮なく色々と相談できるようになるので、プロジェクト推進の上でも有益です。
ただ豊富な業務知識ゆえに、システムで実現したいアイディアを多く持っていることもあり、当初要件を越えた仕様を求められることもあるので、この点は十分に注意が必要です。
予算権限や承認権限を握り、色々とプロジェクトに口を出す管理者型キーマン
予算権限や承認権限を握っている人が、ほとんどお飾りで形だけの承認をするような人の場合は、特に気にする必要はありません。
しかし、細かいところが気になったり、フェーズごとの承認の際に色々と口を出してくる人はキーマンとしてしっかりマークしておく必要があります。
もし定例の報告会で顔を会わせる機会があるようでしたら、その人がどのようなポイントを気にして発言しているかをよく確認して、報告の際にはそのポイントについて報告書を作成するようにしておきましょう。
不平・不満ばかり口にしてプロジェクトを停滞させる困ったキーマン
この手のキーマンは重要人物というと若干違和感があるのですが、プロジェクトを円滑に進める上では抑えていなければいけない、という意味でキーマンであると言えます。
比較的どうでも良いことに拘り、全体最適ではなく個別最適で思考して、こんな仕様だと認められないとかプロジェクトを引っ掻き回したりします。
もしこの人に上司がいるのであれば、その人をうまく巻き込むことで余計な口出しを極力抑えてもらうよう協力してもらいましょう。